JavaScriptの基本書式や記述するときの注意点をまとめておきましょう。
半角文字で記述
JavaScriptでは基本的に半角の英数字と「{}」(中カッコ)、「()」(小カッコ)、「””」(ダブルクォーテーション)などの記号が使用できます。ただし、「””」や「”」(シングルクォーテーション)でくくられた文字はStringオブジェクトとして扱われるため、「””」や「”」でくくれば全角文字も使用できます。
大文字小文字の区別
JavaScriptでは大文字小文字が区別されます。たとえば次の例1の処理を例2のように記述すると、エラーになってスクリプトは動作しません。
document.write(“こんにちは”);
// 例2
document.Write(“こんにちは”);
また、変数名や関数名などについても同様で、たとえば変数名myDayとmydayは別のものとして解釈されます。スペルミスに十分注意してください。
命名法則
変数名や関数名などのユーザが任意の名前を指定できるものについては次のような命名規則があり、これに従えば自由に名前を付けることができます。
・半角のアルファベット(a~z,A~Z)、数字(0~9)、「_」(アンダーバー)、「$」(ドル記号)を使用する
・1文字目には数字は使用できない
・予約語でない
予約語とは言語の仕様で既存のキーワードとして予約されているもの、あるいは将来のキーワードとして予約されているものなどで、変数名として使用できません。
予約語一覧
abstruct | boolean | break | byte | case | catch | char |
class | const | continue | debugger | default | delete | do |
double | else | enum | export | extends | FALSE | final |
finally | float | for | function | goto | if | implements |
import | in | instanceof | int | interface | long | native |
new | null | package | private | protected | public | return |
short | static | super | switch | synchronized | this | throw |
throws | transient | try | true | typeof | var | void |
volatile | while | with |
スクリプト内の改行とセミコロン
JavaScriptは1つまたはいくつかの命令文で処理が構成され、処理の区切りを「;」(セミコロン)で表します。
1行に1つの命令を書くのであれば、セミコロンはなくても動作しますが、区切りを明確にする意味でもつけておいた方がよいでしょう。セミコロンが入っていれば、複数の処理をまとめて1行に記述することができます。以下は、2つの命令を1行にまとめた例です。
逆に1行の記述が長くなる場合は、途中で改行を入れても動作に影響ありません。ただし、プログラムを構成する単語や文字列の途中で改行を入れることはできません。以下は1つの命令を2行にした例です。
+ document.vlinkColor + “です。”);
数値
JavaScriptで扱える数値は整数(1、-2など)と浮動小数点数(2.145など)です。整数では、10進数のほかに16進数、8進数も扱えます。16進数は先頭に0xもしくは0Xを付け、8進数は先頭に0を付けた表記方法で表します。たとえば16進数のffをJavaScriptで扱うには0xffと表記します。
文字列
JavaScriptで文字列を扱う場合は、「”」(ダブルクォーテーション)または「’」(シングルクォーテーション)で囲みます。「”」や「’」で囲まれた場合は数字であっても数値ではなく文字列として扱われます。
また、スクリプト内にタグを埋め込む場合、タグも文字列の一部として「”」や「’」で囲む必要があります。複数の文字列をつなげるには、文字列連結演算子「+」(プラス)を使用します。
t = today.getDate();
document.write(“こんにちは。いいお天気ですね。”);
document.write(‘今日は‘ + t + ‘日です。’);
なお、write、writelnメソッドで「,」(カンマ)で区切って文字列を書くと、つながって出力されます。
論理値(ブール値)
論理値は、true(真)またはfalse(偽)のいずれかの値を取り、条件分岐などで利用されます。
その他の値
値が何もない状態を示すnull、値が見つからない場合や定義されていないことを示すundifinedなどがあります。